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ブランディングは、消費者とイメージを共有することですが、そのためには、消費者から見たブランドの価値と、ブランディングする企業から見たブランド価値も理解する必要があります。こちらでは、両者の「ブランド価値」についてご説明していきます。
◇消費者にとってのブランド価値とは
消費者にとってのブランドは「価値」を表す代名詞となります。製品やサービスに関して、過去の経験などから消費者はどのブランドが自分にとって、その時々のニーズを満たすのか知っています。その結果、ブランドは、消費者が商品やサービスを選ぶことを簡単にさせることができます。
消費者は、商品やサービスを認識しているので、商品やサービス購入する際、情報収集したり考えたりする必要はありません。つまり、「指名買い」をしてくれるようになります。
「指名買い」した商品やサービスは、そのものの価値はもとより、サービスであれば店舗の雰囲気や気遣い、安心感といった無形なものまで含まれるでしょう。逆に、待ち時間が長い、説明が足りない、といったことはコストと考えます。これら要素は経験として蓄積され、ブランディングに繋がっていきます。
◇企業にとってのブランド価値とは
一方、企業にとってのブランド価値は消費者とはまた視点が異なってきます。
まず、ブランドは、商品やサービスを分かりやすく、取り扱いやすいものにします。また、他社にない独特で特徴的なことは、法的な保護を受けることができます。安心してブランドに投資をして、事業に専念することができます。
先ほどの消費者にとってのブランド価値にも記しましたが、消費者は満足度した場合、再びその商品やサービスを「指名買い」で購入することになりますので、ブランド価値をブランディングできている消費者は、なかなか他の企業へ移ることありません。つまり、今後の購入者や集客などの予測も立てやすくなります。その他、購入者や集客コストをかけずに売上に繋げることができるので、利益UPにも繋がります。さらに、価格競争にも陥ることがなくなりますので、顧客単価UPにも貢献します。
次は、さらに詳しく企業にとってのブランディングの具体的な効果について、「集客」や「人事面(新規採用や既存組織)の観点からご説明します。